賃貸のリフォーム
入居率を上げる
成功事例をお教えします!
入居率をあげる一番の方法は、
入居したい部屋にしてあげること
です。このことは、本当に当たり前のことで、簡単なことです。しかし、現実的には難しいことでもあります。
理由としては、不動産管理を委託しているほとんどのオーナーが、賃貸だからできるだけ補修費をかけたくないと考えているからです。
自分が生活しないので、ある程度きれいで見栄えが良ければいいやと考える現状がほとんどで、ひどい場合は、本当に悪くなった部分のみを補修して貸し出したり、そのまま補修せず貸し出す場合もあります。
これでは、自分が入りたい部屋にもなっていませんので、賃貸のお部屋探しを真剣にしているお客様が、喜んで自社物件に、入居してくれるはずもありません。
結果として、お客様にとって他の賃貸物件と比較して大差なく、内装に差がないなら、比較的きれいな部屋で安い物件を選ぼうとするのは当たり前です。オーナーにおいては、補修費用は結構かかるうえに、1カ月賃料を当初より下げなければ入居してもらえないという負のスパイラルに陥ります。
これは本当に最悪のパターンで、最終的には不動産物件をもっていること自体が問題であり、早期に不動産を売却しなければと考えてします。
しかし本当の問題は、賃貸物件の不動産を持っていることでなく、真剣に賃貸物件の不動産を活用しようとしなかったことではないでしょうか。
もちろん反対意見として、自分は賃貸物件をもっている(相続した)が、真剣に考え、不動産業者に相談して行動に移しているが、入居者がなかなか決まらないという方もいるかもしれません。これらの意見をもっている方の気持ちも十分理解できます。というのも、私もそれらの対策を考えてきた一人であるからです。
私の場合、当時、不動産業者に相談はしたが、実際には空き物件に対して1ヵ月にどの程度お客様を自社物件に案内してもらったのか分からない状況で、リフォームについても他の物件と比較して劣らない程度の補修を実施し、なんとかお客様に借りて頂こうと考えていました。
それでも発生する空き物件において入居者が決まらない場合は、不動産屋からは貸出の家賃を下げること提案されました。確かに賃貸家賃を安くした場合は、一時的に入居者が入り問題解決したように思えますが、実際はこれらの方法は永くは続きません。
というのも、他の不動産オーナーも同じような悩みをもっており、同様に不動産業者に相談しているからです。その結果、自分が持っている賃貸物件の廻りの相場が下落し、賃貸の貸し出し費用は下がったものの、お客様の入居状況が改善しないこととなってしまいました。
改革
さっそく私は賃貸のお客様にとって魅力ある物件にするために、自分の現状を置かれている状況の分析と、それを最大限に活用し何かできることがないかと考えました。
幸い私の取り巻く環境は当社が建築業の会社で、これらの改修については問題なく工事ができるということもあり、私自身が現場に立ち、職人さんと密に連絡を取り合い率直な意見を聞くことにより、限られた空間を使いやすく、そしてできるだけ引越してくる方の持ち込むものが少なくて済むような工夫を実施しました。
また、当社の物件は築20年~築25年くらいの物件が多かったので、思い切って大規模な改修工事を実施し、さらに洗面所やキッチンの水廻りでキッチンパネルを使用し、次回改修時にはできるだけ補修箇所を少なくなるような工夫も行いました。
そのことにより最初の一回目の改修工事においては工事金額がかかりますが、次回の退去後の改修工事においてはあまり費用がかからなくする、という10年単位でのロングレンジで賃貸ビジョンを考えました。この場合の必要経費は、
×
賃料(1ヵ月)
+
補修費
>
改修工事を実施した場合の
10年内の賃貸部屋の空き月
×
賃料(1ヵ月)
+
補修費
注1:大規模改修を実施した場合の賃料は、通常前回より高くなりますので、その差額も計算にいれる必要がある。
注2:大規模に改修すると、賃貸の部屋が最初より大変きれいであり、借りて頂けるお客様に大切に扱っていただけるため、賃貸の部屋をきれいな状態で保ちやすい。
何度も言いますが、お客様にとって入居したい部屋にするという当たり前のことを目標に、物事を計画し進めていくことで、現在お持ちの賃貸物件が非常にきれいになり、そして10年というロングレンジで物事を考えた場合、必要経費をおさえることができます。さらに空き部屋で治安が悪くなったという管理上の問題も解決でき、従来の賃貸物件をもつことが苦痛であったことが、苦痛でなくなります。
また、相続対策として計画して建てられた方は、一般的に賃貸物件が古くなると建替えしなければと考えますが、このような大規模改修を実施することにより、建替えに比べ、少額で入居率や賃料を上げることができます。築年数が経っていると建物の価値が低くなっているので、この方法は税制面におけるメリットも非常にあると考えられます。
これをまとめると下記のようになります。
入居率をあげる方法は、
お客様が、入居したい部屋に
してあげること
そのためには、
大規模改修工事をして
魅力的な部屋にする
賃貸経営においては、
ロングレンジ(最低でも10年)
での計画をたてる